口呼吸と「あいうべ体操」|香川県高松市の歯医者 中村歯科医院

口呼吸と「あいうべ体操」
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口呼吸について

皆さまは、鼻とお口のどちらで呼吸していますか?

人間は呼吸を無意識に行っています。多くの方が、「自分は鼻呼吸ではないか」と答えるでしょう。しかし、無意識にお口で呼吸をしている方はとても多く、日本人の半数以上は口呼吸であり、小学生以下では、8割が口で呼吸しているとされています。 口呼吸とは、鼻咽頭腔(鼻から喉までの部分)が狭くてうまく鼻呼吸できず、お口で呼吸することです。その原因として、上あごの形といった解剖学的な要素や鼻炎のように鼻咽頭腔をふさいでしまう病気のほか、習慣によるものが指摘されています。口呼吸は悪いことばかり言い切ることはできませんが、長期にわたって慢性化してしまうと問題です。

口呼吸は、なぜいけないの?

全身のリスク
鼻腔(びくう)(鼻の穴)には、吸い込んだ空気を加湿して温め、細菌の侵入を食い止める役割があります。ところが、お口で空気を吸うと、空気中の細菌が身体の中に入りやすくなるため、感染症にかかりやすくなる恐れがあります。

虫歯・歯周病のリスク
虫歯や歯周病は、お口の中にいる細菌が原因です。お口で呼吸をしていると、お口の中が乾きがちな状態になるため、だ液によっての細菌の活動を抑制することができず、虫歯や口臭、歯茎の炎症のリスクにつながります。

歯並びのリスク
お口が開けている時間が長くなると、周りの筋肉が緩んでしまいます。こうしたお口で呼吸する習慣が筋肉の緊張感を損なってしまい、歯並びが悪くなる要因の一つになっています。それは、お口で呼吸するために、下顎が下がり舌を前下方へだし、頭を後ろに傾けがちになるからです。

その他のリスク
就寝時に口呼吸だとお口を開けていることとが多くなり、舌の位置がのどの方に下がるため、いびきをかきやすくなります。ひどくなると、睡眠時無呼吸症候群(下がった舌が気道を塞いで無呼吸状態となる)の原因にもなります。

口呼吸チェック

下記の項目で3つ以上あてはまる方は、美容や健康に様々な悪影響を及ぼす口呼吸をしている可能性があります。

  •  普段気が付くと口が開いている
  •  目が覚めた時、クチビルが乾いている
  •  目が覚めた時、口の中がネバネバしている
  •  目が覚めた時、喉がヒリヒリする
  •  目が覚めた時、喉にタンがからんでいる
  •  目が覚めた時、口臭を感じる
  •  歯をきちんと磨いているのに、出血したり歯石がたまる
  •  歯をきちんと磨いているのに、前歯が薄茶色になる
  •  口内炎ができやすい
  •  歯をちゃんと磨いているのに、むし歯ができやすい
  •  歯並びが悪い
  •  風邪をひきやすい
  •  鼻がつまりやすい
  •  手が荒れやすい
  •  睡眠時に横向き、うつ伏せで寝る

三つ以上心当たりがあった方へ

唇のトレーニングをしてみましょう。
唇の筋肉を鍛えることで口呼吸をストップ!

口呼吸をしている人の特徴

  • お口を閉じると梅干しのような見た目になる
  • 下唇が分厚い
  • 前歯が飛び出している
  • いびき、歯ぎしりをする
  • 口角の高さが違う
  • まぶたが腫れぼったい
  • 唇が乾くのでリップが友達
  • 目の大きさが左右で違う
  • ご自分では鼻呼吸をしていると思っている

あいうべ体操について

「あいうべ体操」をおすすめしています

「あいうべ体操」は、福岡市のみらいクリニックで内科の医師である今井一彰氏が提唱しているお口の体操です。 「あー」「いー」「うー」「べー」と、お口を大きく動かします。運動ですから、なるべく大げさにしてください。声は、小さい方がやりやすいです。1日に少なくとも30セット(「あいうべ」で1セット)やってください。顎が痛い方は、 「いー」「うー」だけでもかまいません。 舌の位置によって、お口の状態は変わってきます。お口を閉じているときには、舌の位置を意識するようにしてください。
望ましい舌の位置は、上あごにピッタリとついている状態です。舌の先が前歯の裏側に当たっていたり、舌の両側に歯形がついていたりする場合は、舌の位置が低下しています。
「あいうべ体操」で、舌の位置を本来の姿にしていきましょう。早ければ3週間、遅い方でも3か月くらいで改善しますから、あきらめずに頑張ってください。

望ましい舌の位置を確認してみましょう
舌先を丸め。上あごにつけて「カッ!」と音を出してみましょう。音を鳴らした時に、最初に舌が当たる位置が、望ましいポジションです。

「あいうべ体操」の、やり方とポイント

  • • 口を大きく動かすことを意識する
  • • 声は出さなくてもOK、少し声を出して行うとストレッチ作用がアップ
  • 「あ」お口を大きく縦に開ける。
    縦長の楕円(だえん)形に近くなるように、のどの奥が見えるくらい、大きくお口を開ける。
  • 「い」お口を横に開ける。
    ほおの筋肉を両方の耳の前に寄せる感じで、横にお口を開ける。首に筋が浮き出るくらいが目安。
  • 「う」お口をとがらせる。
    思い切り唇を前に突き出し、お口をとがらせるようにする。
  • 「べー」と舌を伸ばす。
    舌の先を顎の先端に付けるような気持ちで、舌を思い切り伸ばして出す。あいうべ体操で、口呼吸から鼻呼吸へ。