歯周病

歯周病とは

歯周病とその予防

歯周病とは、歯を支えている骨が溶ける病気です。一般的には、20年から30年といった長い年月をかけて少しずつ悪化し、歯が抜け落ちるだけでなく口臭の原因にもなる場合もあります。 軽度のうちは歯茎から血が出る症状はありますが、痛みをほとんど感じないまま悪化していきます。

また、歯周病の原因菌が作り出す毒素が体内に入ると、インスリン抵抗性が出るなど身体にも悪影響があるのではないか考えられています。歯科医院での定期的なケアが欠かせません。まずはご相談ください。 歯周病の治療には、「お口の清潔さ」がとても重要なポイントです。歯周病の原因菌から歯を守るには、やはり十分な歯磨きが大切です。 歯周病の恐ろしいところは、「ご自分でも気づかないうちに進行してしまう」ことです。まずは現在の状況をきちんと把握し、ご自分のお口の中について理解を深める必要があることをしっかりと理解していただければと思います。

歯周病の原因

歯周病は細菌による感染症で、人間から人間へと接触により感染していきます。 もし、母親といった身近な大人が歯周病になっていたり、歯周病の原因菌を持っていたりすると、生まれたばかりのお子さまでも食の生活習慣ができる頃までには感染することになります。 しかし、多くの場合お子さまが成人するまでは発症しません。その背景には、「歯周病になりやすい/なりにくい」といった「遺伝的要因」と、それに加えてたばこや加齢、ストレスといった「環境要因」の二つの要因が関わっています。 歯周病は、細菌がお口に長い期間をかけて定着し、いくつかの悪い生活習慣と重なった時に発症するものです。最初の感染は、親子間での口移しによる感染が疑われています。

遺伝的要因

遺伝的要因は、遺伝性の病気と違ってはっきりした異変として現れるのではなく、歯周病になりやすい、あるいは悪化しやすいというように個人が持つ遺伝的資質を指しています。歯周病関連に限らず、個人が持つ遺伝的資質は数え切れないくらい存在します。

環境要因

環境要因の中では、たばこが抜きんでて重大な有害物質と言われています。 ニコチンやタール、シアン化合物、炭酸ガスなどが歯周組織の働きにダメージを加えることで歯周病を発病させたり、進行させたりすることが明らかになってきました。 また、加齢は歯茎などの新陳代謝や感染を防ぐ力を低下させ、ストレスも抵抗力を低くするので、歯周病の発症や進行に悪影響を与えると言えます。

歯周病の症状

歯周病の進行は非常にゆっくりしているため、日常ではお口の中の変化になかなか気が付かないことも多いでしょう。かなり進行した状態でさえも、自覚症状が少ないことが一般的です。 多くの場合、歯周病だと患者さまご自身が自覚するのは、歯を支える骨が吸収されて歯がグラグラになってからです。

歯周病の臨床症状

  • 歯茎が赤い、腫れる、血が出る
  • 口臭が強くなる、だ液がネバつく
  • 歯並びが変わる
  • 歯茎が縮んで、歯の根元あたりが長く伸びたように見える
  • 歯茎が急に化膿し、腫れを繰り返す
  • 歯がグラグラする、歯が抜け落ちるなど

この変化は進行程度によってさまざまです。歯茎などの歯周組織は、歯周病になると細菌に抵抗するために炎症を起こします。炎症を起こした歯周組織の内部では、さまざまな変化が段階的に生じます。 歯周病は「少しずつ歯周組織にダメージを加えていく病気」であり、進行度合いに応じていろいろな症状が現れます。

歯周病の治療

まず、詳しい診査によって歯周病の状態を把握し、原因を明らかにして取り除くことが基本です。 初診時には、プラーク(歯垢)の付着状態や歯茎の炎症状態、歯周ポケットの深さ、歯を支える歯槽骨の減り具合、歯がグラグラ度合い、噛み合わせの状態を診査診断します。
それを基に、結果や処置内容を具体的にお話しし、治療に対してご理解いただいてから治療を開始します。
具体的な治療の進め方は、次の通りです。

1.応急処置
必要な場合に行います。歯茎が腫れている場合は炎症を鎮める処置をしますし、噛み合わせの調整や投薬などをすることもあります。

2.プラークコントロール
プラークを取り除く大切さをお話しし、患者さまのプラークコントロールの現状やお口の中の状況を、口腔内(こうくうない)写真や鏡を使ってご説明して、患者さまに合ったプラークコントロール方法をレクチャーします。

3.スケーリング
歯茎との境目より上に付いた歯石を除去します。

4.再評価検査
歯茎より上の歯石を一通り取り終えた時点で、歯茎の状態がどの程度まで改善しているか検査します。 その結果が良好であれば、治療からメンテナンスに移行します。しかし、期待に反して改善できなかった場合は、治療方法について再検討します。 プラークコントロールができていない場合や歯石の取り残しがある場合は、もう一度「2」「3」を行います。 歯茎との境目より下に歯石があるせいで炎症が改善しないと思われる場合は、次のスケーリング・ルートプレーニングを行います。

5.スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
麻酔をかけ、歯茎との境目より下に付着した歯石を取り除きます。 プラークや歯石によってダメージを受けた歯のセメント質を除去して、歯を根元までツルツルに磨き上げます。

6.再評価検査
1回目の再評価検査では結果が良好ではなかった箇所について、改善状況を確認します。

7.メンテナンス
歯周病は治療が済んでからが大切です。取り戻した健康を維持していただくために、ご家庭でのセルフケアが欠かせません。しかし、十分にケアしきれないこともありますので、そこは当院がサポートさせていただきます。 お口の健康を維持するため、一緒に頑張りましょう!